そよ風の昭和歌謡ブログ

昭和歌謡好きな30代のブログ

逢えない人を思う昭和歌謡

お盆の時期になりました。先祖の魂が里帰りをしてくると言われており、お墓などへご先祖様や故人様へお参りにいくのが通例となっています。

今回はお盆や夏の時期に聴きたい、逢えない大事な人(恋人、家族など)を思う昭和歌謡を取り上げたいと思います。

 

●精霊流し/グレープ(1974年)

2枚目のシングル曲でオリコン週間最高2位。

亡くなった恋人を偲ぶ女性の心境と、長崎でお盆に行われる精霊流しの様子を歌った曲です。

今回ブログを書くにあたり改めてこの曲を聴いてみたのですが、最初この曲の主人公である女性が若いことはわかったけれど、結婚しているかどうかはっきりしませんでした。

その後、ネットで調べてみたところ、さださんの母方の従兄が水難事故で亡くなった時の精霊流しの想い出がエピソードとなっていることがわかりました。

また、お揃いで着るはずだった浴衣を一人で着ている、親族が着るはずの浅黄色の着物は亡くなった青年の母が着ていることから、まだ結婚はしていない仲だということになるのだそうです。

この曲は割と悲しい雰囲気がありますが、実際の精霊流しは精霊船と呼ばれる山車のような乗り物を引いて町中を練り歩くド派手な演出があるお祭りだそうです。私もTV番組で見たことがあります。

ちなみに、グレープとはさだまさしさんと吉田政美さんの2人からなるフォークデュオのことで、1972年結成、1976年解散しています。その後も、さだまさしさんはソロ歌手として活動を続けているので、精霊流しといえば、さだまさしさんの印象が強くなっているのではと思います。

 

●青葉城恋唄/さとう宗幸(1978年)

メジャーデビューシングル曲で、オリコン週間最高3位。

この曲は、NHK-FM仙台の「FMリクエストアワー」というラジオ番組から生まれました。

さとうさんはこの番組でDJを務めており、番組のコーナーでリスナーから寄せられた詞に曲をつけて歌を創作していました。リスナーだった星間船一さんが寄せた詞を元に、さとうさんが詞の編集と曲を付けて完成したのが「青葉城恋歌」です。

この曲は日本語の詞のみで構成されており、「瀬音ゆかしき杜の都」など美しい仙台の情景を思い出させる詞が沢山出てきます。仙台の夏の美しい情景をみて、もう逢えない大事な人を思い出すという切ない曲です。

宮城県での反響がよく、その後キングレコード(東京)よりメジャーデビューすることになり、最終的には100万枚を超える大ヒット曲となりました。

現在でも、仙台のご当地ソングとして駅メロや野球の応援歌などで流れており、広く愛されています。

 

●岬めぐり/山本コータローとウィークエンド(1974年)

デビューシングルで、オリコン週間最高5位。

この曲を知ったきっかけは、五十嵐浩晃さんと佐々木幸男さんが出演するライブでこの曲をカバーしていたことでした。

恋人と一緒に行くはずの岬めぐりのツアーに、一人で参加することになった悲しみと、そこから立ち直ろうとする心境を描いている曲です。

曲調が明るい感じなので楽しい旅のうたのような感じがするのですが、歌詞に注目すると恋人と行くはずの旅行を一人で行っているという切ない曲でした。私は、一時的に彼女と会えないのではなくて、失恋などでもう二度と会えないのではないかと思いました。

昭和の歌って、曲調は明るいのに、歌詞は哀しいとかそういう複雑な心境を表現する曲が多い気がします。

 

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