そよ風の昭和歌謡ブログ

昭和歌謡好きな30代のブログ

圧倒的な歌唱力と新たな音楽性を持ったシンガー~大橋純子~

先日のブログで訃報を受け、簡単に経歴をまとめてみたが、今回はさらに掘り下げてみようと思う。

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プロフィール

 

1950年北海道夕張市で4人兄弟の末っ子で長女として生まれた。

洋楽を中心とした音楽が好きな家庭に育つ。

夕張北高等学校を卒業後、藤女子短期大学(札幌市)へ進学し、北海道大学の軽音楽クラブバンドで活動をする傍らHBCラジオで深夜放送のDJを務める。

 

大学卒業後、上京。

1974年 1stアルバム「フィーリングナウ」でメジャーデビュー。

1977年 「シンプル・ラブ」のヒットにより、日本人離れした歌唱力と音楽性が認められた。

1978年 「たそがれマイ・ラブ」がTBS系ドラマ「獅子のごとく」に採用。

大橋自身最大のヒットとなる。(オリコンチャート最高2位)

また、同年末「第20回日本レコード大賞」で金賞を受賞。

1979年 作曲家の佐藤健と結婚。「ビューティフル・ミー」でNHK紅白歌合戦に初出場する。

1982年 昨年発売した「シルエット・ロマンス」がロングヒットを果たし、同年末の「第24回日本レコード大賞」では最優秀歌唱賞を受賞。

 

2007年には夕張応援チャリティカヴァーアルバム「Terra」をリリース。

北海道出身アーティストのカバー曲が収録されている。

 

2018年早期食道がんと診断されたことを公表

 

2019年活動復帰。邦楽カバー第3弾「Terra3~歌は時を超えて~」をリリース。

2023年3月、食道がんの再発を公表。

 

2023年11月9日逝去。

 

音楽性について

 

洋楽、特にセルジオメンデス&ブラジル66が好きであった。

ソロでデビューしたが、バンドのボーカリストというのが理想のスタイルであったことから、デビュー2年目に「美乃家セントラル・ステイション」というバンドを結成。

メンバーにはのちに夫となる佐藤健もいる。

3枚目のアルバム「レインボー」は大橋純子&美乃家セントラルステイションでリリース。

 

その後、獅子のごとくの主題歌、「たそがれマイ・ラブ」の話が来たことで、バンドとしてやってきたものが歌謡曲に戻るのか、と複雑な気持ちになりながらも引き受けた。

結果的には前述のように大ヒットして、大橋純子の名前が広く知れ渡ることになる。

 

確かに、シティポップの名曲として知られる「シンプル・ラブ」や、「クリスタル・シティ」は洗練されたサウンドで、「たそがれマイ・ラブ」のようなラブバラードとは全く違う曲調である。

4枚目のアルバム「CRYSTAL CITY」を聴いてみたのだが、特に「FUNKY LITTLE QUEENIE」は題名の通り洋楽かと思うぐらいファンキーなかっこいい曲であった。やりたい方向性と、ヒットした曲が違うというのは歌手ではよくあることだが、大橋さんもそうだったのだ。

大橋さんの歌唱も、この曲ではゴスペルシンガーのようなソウルフルな歌唱で圧倒されてしまう。

現在では、70年代から80年代の都会的でおしゃれなサウンドの曲がシティポップとして注目されていて、大橋さんもシティポップのシンガーとして世界中から注目されている。

当時は、美乃家セントラル・ステイションの楽曲は最先端すぎたのかもしれないが、40年以上経ってこのように評価されるのは凄いことだと思う。

CS放送で70年代の夜のヒットスタジオが再放送されていて、大橋さんが出演した際に、小柄なのに声量が凄いと思ったのを覚えている。

ゴールデンベストのジャケット。服装もオシャレ。

 

大橋さんの楽曲は、ダウンロードやサブスクなど配信で聴くことが出来るので、是非聴いてみてほしい。

ただ、一部のアルバムは権利の関係なのか配信されていないものもあるので、今聴けるものを楽しみながら復刻を待とうと思う。